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Dugup? File.09 - 勝手にベストジーニスト選出

WOWプロデューサー佐伯真一とREGULARスタッフ佐藤淳による連載シリーズ第9回は、佐藤氏が選ぶベストジーニスト特集です。


結論から申し上げますと今回の佐藤氏とのセッションで90年代後半の裏原ブームとは、着せられない人々(自分たちのスタイルやキャラクターをダイレクトに出し、さらにアイテムまで自分たちでプロデュース&作ってしまう人たち)が表にではじめた時期だったんだという気づきがありました。自分もそうありたいと思う今日この頃です。


佐伯: 今回のセッションテーマは、淳くんの選ぶベストジーニスト!


淳: そうすね(笑)。


佐伯: 現在、過去、未来のベストジーニストを発表しますっていうことですよね?


淳: 未来はないけどね(笑)。


佐伯: 過去か(笑)。


淳: 過去すね(笑)。


佐伯: 過去からのベストジーニスト10選ということで、えりすぐりのスタイリングってことになりますね。


淳: うん。ジーニストといっても10人じゃないかもしれないけど、10スタイルね(笑)。


佐伯: 楽しみです(笑)。


淳: よろしくです。


佐伯: じゃあ、どんどんいっちゃいますか。10スタイルあるし。


淳: OK!まず10位はこれです。何の雑誌だったか、ちょっと覚えてないんだけど、パンキッシュな感じがいいかなと思って選びました。



佐伯: うんうんうん。


淳: このポロシャツも良くて、ジーンズはコテージの最初の方なのかな?そんなに太くなくて、細めのたぶん505型のやつだよね。そしてキレイめのノンウォッシュデニム。


佐伯: うんうんうん。


淳: USEDも履く人だと思うんですけど、ここら辺はECじゃなくてもブランドを変えてもやりやすいかなっていうところで、当時は真似しましたね(笑)。


佐伯: ECのジーンズは俺も1本持ってたなぁ。


淳: リジッドであればみたいな感じで、APCとかも穿いたりしたけど、ヴィンテージレプリカブランドとはやっぱり違うよね。


佐伯: さすが藤原ヒロシさんってことで、この帽子が似合うのもやっぱヒロシパイセンじゃないですか?


淳: そうっすね〜。カンゴールのベレー。


佐伯: これが10位ってことは、この先の期待が高まりますね(笑)。


淳: プレッシャーだなぁ(笑)。じゃあ、9位。ジョニオさんとひなのちゃんだね。ジョニオさんのデニムコーデってけっこう珍しいかなと。



佐伯: ダメージデニム。


淳: ダメージデニム(笑)。なんかね、今回の企画をやるにあたって、ヒロシさん、ジョニオさん、NIGOさんとかのデニム穿いてる記事を探したんだけどさ、そんなに多くはないんだよね。


佐伯: へえー。


淳: NIGOさんは割とあったんだけど、


佐伯: うん。


淳: a little knowledge とか、ラストオージーでもそれほど多くはない印象でしたね。


佐伯: そうなんすね。


淳: ボロボロのデニムと、Tシャツ、やや大きめのTシャツのコントラストがいいかなと思って。


佐伯: ノーウェアのTシャツっすよね。


淳: 多分ね。1周年なのかな?こういうのが出てたんだな〜っていう。ひなのちゃんとジョニオさんのデザインが違うよね。


佐伯: 上下逆にしてプリントしてるとかかな?穿いてるデニムはヴィンテージっすよね?


淳: ヴィンテージだよね〜。だと思います!


佐伯: あざす!


淳: 続いて8位は、ご存知のパイセンです。



佐伯: おー、これね。


淳: これっすね。たしか、a little knowledge に「デニムを2枚ばきにして云々」という感じで載ってたんだよね。


佐伯: 2枚穿いてる。


淳: さすがに2枚穿きは流行らなかったかもね。


佐伯: (笑)。


淳: 暑いもんね(笑)。という感じで選んでいましたね。


佐伯: トップスはオリジナルブルーのニットです?


淳: いやー、なんだっけっかな、GEOTROWARKっていうブランドだったかもしんない。


佐伯: さすが淳くん、知ってますねー。


淳: 今見ても全然かっこいいスタイリングだと僕は思いますね。


佐伯: 同感、かっこいいっすよね。これ、ウォレットチェーンはガボール?


淳: 多分、クロムハーツじゃないかな。


佐伯: いやぁ、さすがヒロシパイセンですね。


淳: ほんとさすがっすね。もうこの時点でヒロシさんが2個出てきてんだけどね(笑)。


佐伯: うちらの世代としては、外せない最重要人物ってことで(笑)。


淳: そうすね(笑)。それでは次行きましょう。7位はPUFFYです。PUFFYってデニムのイメージがあって画像を探したんだけどさ、なんかキレイな画像がなくて、、、。



佐伯: そうなんだ。


淳: これが割と見つけた画像でキレイな方、ノースウェーブを穿いてるのと、レッドウイングを穿いてる。


佐伯: うんうん。


淳: 彼女たちを象徴するスタイリングだよね。


佐伯: そうっすね。


淳: 穿いているデニムが太いイメージあったじゃん?


佐伯: うん。


淳: こうして改めてみるとそんな太くもないかなって思いました。


佐伯: パフィーのデニムもヴィンテージだよね?


淳: ヴィンテージだろうね。この耳の感じとかね。


佐伯: この女性にあうウエストとレングスのヴィンテージって希少な気がする、、、。


淳: ヴィンテージは、でかいサイズでもジャストサイズで穿いても、女性の方が似合うよね。


佐伯: 格言きました(笑)。


淳: (笑)。


佐伯: そう思って見たことなかったなぁ(笑)。


淳: 俺はヴィンテージファッションとか、絶対女の子の方かっこいいなと思うけどね。


佐伯: ヴィンテージジーンズ穿いた女性は最近あまり見ないなぁ。


淳: そのイメージの象徴は、PUFFYだよね。


佐伯: そうっすね。いやぁ、こうやって見直すとすごくいいっすね。じゃあ、6位いってみましょうか。


淳: いきましょう。



佐伯: 6位もPUFFY(笑)。


淳: (笑)。いや、時短ではないからね。ちゃんと選んだのよ(笑)。これ、YUMIちゃんがAPEのスタジャン着てんだけどさ、何かの雑誌でステューシーかハリランのスタジャン着てるスタイリングもあったと思うんだよね。それも探したんだけど見つからなかったっすね。


佐伯: この写真はAPEっすよね。


淳: なんか、イメージほどジーンズは太くないよね。


佐伯: 確かに、けっこう太いの穿いてるイメージだったけど、そんなに太くないすね。今流行ってるシルエットの方が全然太いっすね。


淳: でも、このPUFFYぐらいのシルエットもかっこいいよね。これを同じように男がしても似合わないんだよね。たぶん男と女のフォルムの違いなんだろうね。


佐伯: そうっすねぇ。


淳: このAPEのジャケットも今見るとかっこいいよね。


佐伯: 新鮮。


淳: 今見るとっていうか、かっこよかったけど当時は手に入らなかったからね。


佐伯: そうっすね。まじで買えなかったもんね。これは、ナンバリングしてあるやつかな?


淳: 96と97年なんだろうね。


佐伯:しかし、淳くんの解説を聞くと新鮮だな。では次行きましょう。もうあっというまに5位っすね。


淳: はい。では5位。



佐伯: これは1位でもおかしくないやつじゃないすか(笑)。


淳: 1位でもおかしくないっすね(笑)。


佐伯: これはもう、みんなが知ってる裏原を代表する写真すよね。


淳: そうすね〜。これは確かチペワのワークブーツなんだよね。


佐伯: レッドウイングじゃないんだ!ずっとレッドウィングだと思ってた(笑)。


淳: Tシャツにベストっていうのも新鮮ですよね。


佐伯: これはいいよね〜。


淳: ほんとにね。今までの、10位から5位までを見たけど、どれも古さを感じないんだよね。


佐伯: そうっすね。


淳: 全然今でもいけるなと思ってる。


佐伯: こんなパッチワークデニム穿いてる人いないもんな。


淳: たしか、CONNECTERSだっけ?がリペアしたジーンズかなんかだった気がする。一時期アンダーカバーとかで売ってたCONNECTERSっていうブランドがあったはずなんだよね。ただ、ここら辺すっげえ記憶があやふやで間違ってるかも、、、。


佐伯: へえー。


淳: でもこれはムラジュンさんだから似合うスタイルだろうね。


佐伯: そうっすね。この帽子、俺だったら似合わないもんな。


淳: 小物とかも完璧だよね。この置いてあるバングルはエルメスとかかもよ。


佐伯: あ、本当だ。


淳: この手前にかかってるLeeのデニムは200番とかだと思う。


佐伯: おお。当時、このビジュアルは事件でしたよねぇ。


淳: ですね。では4位に行きましょうか。



佐伯: きたーーーーー。


淳: きましたね。エルメスダッフル。


佐伯: このスタイリングも1位じゃないんだ(笑)。


淳: そうなんすよ(笑)。これはスェードのセッターすね。ヒロシさんもこう見ると、デニムはそんなに太くはないよね。


佐伯: 太くないっすね。


淳: 昔の裏原ってすごい太いデニムなイメージあったけど、それほどでもないよね。


佐伯: 確かに。


淳: 中に来てるGジャンと下のデニムの色って全然違うんだけどさ。おかしくないよね。


佐伯: さすがパイセンっすね。


淳: これは伝説の写真ですからね。


佐伯: ヒロシパイセンは、ファッション界のブライアンイーノで、新しい表現をやり尽くしてきてる感ありますよね。アウトプットが膨大すぎる。


淳: では3位に行きましょう。ほぼ同じなんすけど(笑)。靴が違う。



佐伯: はいはい(笑)。


淳: さっきのはセッターのモカシン、こっちはプレーンなんすよね。


佐伯: 黒プレーンもこうして見るといいっすね。


淳: TシャツがファックTなのか、ロックTなのかちょっとわかんないけど、多分このオレンジダッフルのスタイリングが、この4位と3位でどっちだったっけ?っていう人もいるはずなんだよね。


佐伯: このフォロー、淳くんさすがっす(笑)。


淳: いやいや、細かいけどね(笑)。


佐伯: このスタイルは今でもなかなかできないなぁ。ヴィンテージのジーパンは手に入りにくいし、いまだにエルメスのダッフルは高くて手が出ない(笑)。最高に贅沢なスタイリングと言える。


淳: やっぱりこれで見てもジーンズはそれほど太くはないよね。


佐伯: ないっすね。腰穿きしてる感じでもないしね。


淳: そうね。


佐伯: うん。このスタイル見るとオレンジのダッフル欲しくなっちゃうな。


淳: そうっすね。では、2位に行きましょう。意外なとこかもしんないすけど。



佐伯: あー、M&Mの人でしたっけ?


淳: や、違う、7STARS。


佐伯: あー、そっか。


淳: デニムオンデニムだけど、太さとかダメージ具合と、あとやっぱりキャラクターだね。そして靴はクラークスかな?そしてトップスはセカンドだよね。


佐伯: 今見ても全然かっこいいっす。古さを全く感じないのはなぜなんだろう。


淳: そうなのよ、俺らがまったく進歩してないのか(笑)。


佐伯: ここで止まってるのか(笑)。


淳: インナーも白Tじゃなくて、グレーでさ、首元もちょっとだるだるってしてんだけど、またこれが着せられてる感がなくていいよね。自分の持ち物なわけでしょ。


佐伯: うんうん。


淳: そういうのがちゃんと馴染んでんだろうねとは思いますね。


佐伯: 10位から全部そうかもしんないっすね。着せられてないっていうのがよい。モデルに服着せて、スタイリングして撮りましたって感じじゃない。


淳: そうそう。


佐伯: 確かにそうだよなぁ。いや、勉強になります。


淳: いえいえ、じゃあ、1位いっちゃいましょうか。



佐伯: 1位は千寿さんですかぁ。


淳: 僕はこれかなと。


佐伯: パッチワークデニム。


淳: そう。


佐伯: このジーンズは、、、なんなんすかこれ?(笑)


淳: ね(笑)。さっきの5位のムラジュンさんと同じぐらいの時代なんだろうけど、こういうのがあったんでしょうね。


佐伯: うん。


淳: マジなユーズドかもしんないけどね。それか自分でやったのかな?


佐伯: そうなんだ。


淳: これを見ても、太くないよね。


佐伯: 太くないね。みんな若いときは痩せてるからとか?(笑)


淳: 何すかね(笑)。着こなしが抜群ですよね。あとやっぱり雰囲気だね。


佐伯: そうっすね。


淳: 最後に番外編で、ほんとのベストジーニストの写真です。これも探したんだけど、本当に画像が粗いのしかなくてね、、、。これはキムタクだね、やっぱりデニムは太くないんだよね。



佐伯: 太くないね。


淳: PUFFYもそんなに太い感じはないよね。


佐伯: ないっすね。


淳: 多分、1995、6、7、8年あたりぐらいだと思うんだけどさ、この頃はベストジーニストが本当に似合う人が受賞してたと思うんだよね。


佐伯: 今はどうすか?


淳: 今はというか、僕が思うに草薙くんが選ばれたぐらいから変わってきたかな。彼はいいジーンズは持ってるとは思うんだけど、、、。似合うか、穿きこなしているかどうかと言われたら俺はそんなでもないなと思ってるんだよね。


佐伯: そうっすね。7STARSの人なんてめっちゃはまってるもんな。


淳: 当時24歳。


佐伯: 素晴らしいなぁ。その時代に合った着こなし、そして着せられてないっていうのが大事なんすね。そこを踏まえて現在の状況に目を向けると今はレプリカ含めてブランドでもたくさんいろんなジーンズ出してるから、若干飽和気味なんすよね。


淳: あれだね、例えばビームスさんとかがリーバイスとコラボして、セカンドを大きくしたとか、501をワイドにしてレングスを短くしたとかで太いシルエットの商品を作って、それをインフルエンサーがインスタやTikTokで発信して、それがそのまま主流になってきてる部分があるんじゃないかなとは思うんだよね。インフルエンサーと同じ格好したいっていうのはわかるんだけど、ただのマネになってしまってるというか、、、。


佐伯: うんうん。


淳: 俺らもそうだったけどさ。


佐伯: うん。


淳: うまく言えないんだけど、自分のものになってないとダメかなと。


佐伯: キャラクターね。


淳: そうね。今回選んだスタイリングはどれもキャラクターにぴったりな感じかなとは思うのよ。


佐伯: そうっすね。さすがレギュラー佐藤氏が選ぶベストジーニスト10選。今回ライトな記事だったけど、着せられないことが大事という新たな気づきがありました。何も意識してないと流されるからこの気づきはでかいっす。


淳: ですね。


佐伯: じゃあ、今回はここまでということでまた次回よろしくお願いします!

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